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2008年10月 4日 (土)

オタクの侮蔑用語・不快用語・差別用語に就いての一考察

ご存じの方もそうではない方も、私は「校閲」「校正」という、テレビやネット上も含めて雑誌などを中心に「言葉の問題」を精査している仕事をしています。

その上で、いわゆる「不快用語」などを考えていきたく。

共同通信社発行の「記者ハンドブック~新聞用字用語集~(第11版=最新版)」によると、差別語、不快用語の項目の注釈として、次のようなことが書かれています。

『性別、職業、身分、地位、(中略)心身の状態、病気、身体的な特徴などについて差別の観念を表す言葉(中略)(は)使用しない』
『「建設作業員までして」など生活に苦労したこと(中略)(は)職業軽視に受け取られるので避ける』
『「○○屋」の形で職業や肩書を示すのは避ける(中略)(「)さん」など愛称的な表現は使用してもよいが文脈に注意』

まずは「腐女子(腐男子)」「カメコ」という言葉が3つの大きな柱になるのかと思いますが、それに就いて考えて生きたいと思います。

まず、「腐女子(腐男子)」は“自分を指しての蔑称であり、他人については用いない方がいい”という人もいますが、蔑称とは例えば自分の子供を「愚息」というようなものでありますが、それを逆の立場になって言う場合「(あなたの)お子さま」など言い換えが可能であるからこそ成り立つ関係であって、その逆の立場で言い表せないこの言葉は「蔑称」というより「記号」「肩書」の類と思われます。
よって、それを単独で用いることに就いてはさして問題はないと思っています。強いて言えば「腐女子『さん』」などを用いて文脈に注意することでしょう。
ただし、「腐男子風情が」や「腐女子の分際で」など、肩書的なものを侮蔑するものがついた時には、「差別的」としていいと思われます。

カメコについて。
こちらの場合には逆の言い方として成り立つ「カメラマンさん」という言い方が一番好ましいと思われます。また「カメコ=カメラ小僧」の省略とすれば「小僧」が「釣りキチ」(の「キチ」が放送禁止用語である所になります)が不快用語とされるように同じようなニュアンスが含まれるとする見方もあるかと思いますが、(子どもに)「おい、小僧(いい物もらって良かったなぁ!)」などと「坊主」の意味合いで使われることもあることを鑑みると、不快用語とまで言い切るのは難しいのではないでしょうか。無論、不快用語とされる「小使い」の意味合い性が強くある場合には表現的には良くないのですが、「小使い」とは「校務員」(用務員とも)のことを指す意味からも、あまりナーバスになりすぎるのもどうなのかな、と思います。
ただし、これも「カメコごときが」や「カメコよろしくハァハァ悶えます」などとしてしまうと、「差別的」となる可能性があります。


つまり、単語そのものには罪はないのではないかと思うのです。それをどう文脈上使っていくのか、それが問題ではないでしょうか。
文脈上でその人間を差別する意図があったり、もしくは先に書いた引用のように様々な差別の観念的な用語を直截的に言うことは避けた方がいいのではないかと思われます。どうしても人種や身分などで「較差」をつけがちですが、それを「差別」までに持っていくのは、やはり人道的に問題なのではないかと思っています。

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